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私とミリマス福岡公演

 ※本記事ではアイドル達に敬意を評した上で、敬称略としています。

 

 

 「この子……瞬きをしない……」

彼女に対する改めての印象だった。

 

 

 如月千早と目が逢った瞬間から。言い換えればアイドルマスター(以下、アイマス)に足を踏み入れて早10年。生粋の765Pであり如月千早Pである私にとって、他コンテンツに浮気をしつつも最終的には帰ってくる場所がアイマスアイマスによって人生が変わり変えられ、更には人の人生まで変えてしまったような、私の人生を語る上では外せなくなっている大きな存在でもある。

 

 そんな私にとってミリオンライブ(以下、ミリマス)は、正直なところよく分かっていない。当時はシンデレラガールズ(以下、デレマス)が盛り上がっていたこともあり、モバゲー版もシアターデイズもほぼノータッチで全く入り込めていない。周防桃子馬場このみの区別が最近やっと分かってきたし、白石紬と桜守歌織の区別がようやく着いてきた。それくらいには疎い。

 それに加えて担当アイドルがいない。そう、明確に担当と言えるアイドルがいないのだ。765は前述の通り如月千早。デレマスは小日向美穂。シャイニーカラーズは和泉愛依。ミリマスはと言われると、七尾百合子…?佐竹美奈子…?高山紗代子…?みんな素晴らしく、とても可愛いのだけれど、担当アイドルかと言われるとそんな領域には全く達していない。

 

 では何故ミリマスのライブに行くのか。それはただ単にアイマスライブに参加するのが楽しいから。雨宮天さんを見れるから。ミリマスの皆様は歌もダンスも上手くて見てるだけで感心するし、演出も素晴らしく参加するだけで楽しい。予習はあんまりしないからこそ、現地で見させてもらってこの曲良いなぁとかこの人すごいなぁとか、毎回何かを持って帰らせて貰ってる。雨宮天さんは好きなだけ。とても可愛い。

 

 さて、今回のUNI-ON@IR!!!!福岡公演でもいつも通りの心持ちで参加をしていた。

『FairyTaleじゃいられない』と共に華々しく開幕し、D/Zealは最後に来るって聞いてたんだけど?と思いつつも、二人の交じり合いから生まれる音楽の圧に度肝を抜かされ、夜想令嬢では折角立ち上がったのに直ぐに座り直され、俳優顔負けの熱のこもった演技、最高のミュージカルを見せてくれた。

 

 これはアイマスのライブなのか?そんな思いを抱きつつそろそろパッシュワしたかったが、次のユニットはEScapeだとスクリーンが告げる。雨宮天さんが見れる。そんな気持ちで一杯だった。

 

 彼女のそれを見るまでは。

 

 『I.D ~EScape from Utopia~』

予習不足でこれはカップリングの曲だったけ?と朧げな記憶の中で聞き進めていく。とてもperfume感がある。もしや中田ヤスタカさん作曲?衣装が凝ってるし光る!雨宮天さん可愛い。などの感想が湧いて来て、この曲いいなぁ今度キチンと聞こうと考えていた矢先。ふと彼女に目が止まる。

 

 

 「この子……瞬きをしない……」

 

 

 南早紀さんはおよそ瞬きと呼べる行動をしていなかった。アンドロイドだからなるべく瞬きをしない、ぎこちないロボットのような動きを表現しているんだろうかと思いつつ、雨宮天さんと阿部里果さんに目を向けても瞬きはしている。ダンスもカクカクメリハリが付いていて上手い。上手いんだけれども動きの柔らかさが垣間見える。

南早紀さんは違った。完璧にアンドロイドを演じている。もしや彼女は南早紀型アンドロイドなのか?そんな考えに頭を占拠される。

 

 それからというもの私の目線は雨宮天さんの太ももから南早紀さんの一挙手一投足に釘付けになった。

『Mythmaker』『Melty Fantasia』『LOST』その後の曲の全てで彼女は本当に紛れも無いアンドロイドだった。メインビジュアルを模して電源が切れる最後のその瞬間まで。

 

Day2の中間MCで南早紀さんが“『I.D ~EScape from Utopia~』を歌っている時は殆ど瞬きをしていない自分に気付いた”ようなことを言っていて、あぁこれは無意識化での行動であり、彼女なりにパフォーマンスを極めていった結果なのか、なるほどと一人で納得してしまった私がいた。

 

 ところで、私の中の南早紀さんは『瑠璃色金魚と花菖蒲』を力強く歌い上げる人だった。5thライブは加入したばかりの初披露で満足行かなかった背景から、緊張と焦りの中で何か爪痕を残さないといけないという鬼気迫る歌唱で圧倒された記憶があった。ただそれ以上の印象はなかった。『瑠璃色金魚と花菖蒲』を歌う人。あとは唐揚げが好きなのは知っていた。

 

 そんな印象だった彼女にアンドロイドの姿を見せつけられ、私の心は完全に奪われていた。

 

 EScapeのステージが終わってからというもの心がなかなか落ち着かなかった。ようやく落ち着いて来たところに流れ来るのは『瑠璃色金魚と花菖蒲』。今回も力強い歌唱力に圧倒されるステージになるのだろう。そう安易に考えたあの頃の私に説教をしたい。キラキラした立ち振る舞い。目まぐるしく変化する表情。今まで通り以上の力強い歌唱力。先の南早紀型アンドロイドは何処へ?

 

『brave HARMONY』では最早、私の知っている南早紀さんの姿はそこにはなかった。他のメンバーと和気藹々、嬉々溌剌とした彼女がいて何故だか涙が止まらなかった。彼女の何を知っているわけでもないのに、彼女がみんなと一緒に打ち解けられている姿を見て笑顔になりつつも泣き続けた。

 

 ラストの挨拶で“表情にこだわった”と言っていたが当にその通りで、今まで見たことのない楽しそうで素敵な南早紀さんを堪能することが出来た。これからも南早紀さんから目が離したくないなと思う私がいた。

 

先日ランチをしている時に隣の席で「嵐の活動休止報道を見て思った。推しは推せる時に推さなくちゃって」と話している方々がいた。私も見習って南早紀さんを推せるこの瞬間に感謝して推していくことにしよう。

 

 ここまで読んでくださってありがとうございました。

 

長々と乱文駄文失礼致しました。

 

それでは。